映画のように平面デザイン

年間200本映画を観る地方グラフィックデザイナーが、色んなものを平面デザインでとらえてみます

エンド・オブ・ホワイトハウス 《ちょうどいい映画、ポスターワーク》

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映画の点数…78点
ポスターの点数…95点

 

きたぞ、ちょーーーーどいい映画


こんにちは、グラフィックデザイナーのピースマイルです。


今回取り上げる映画はエンド・オブ・ホワイトハウスです。


ホワイトハウス・ダウンではありません。


エメリッヒの方では無く、アントニーさんのエンド・オブ・ホワイトハウスです。


まぁそのうち僕も絶対にどっちがどっちやら分からなくなるので、「しまった!借りる方間違えちゃった!!」という方もそんなに気にしなくていいと思います。


どっちの映画も、貴方の人生を変える一本ではありません(断言)。


とはいえ《エンド・オブ・ホワイトハウス》の方はなんだかんだで好評なのでしょう、続編が作られており、先日も《エンド・オブ・ステイツ》が公開されたばかりですね。

 

B級映画


近年、ジョンウィックやイコライザーなど、味のある「皆殺しアクション」が乱発されました。


おそらくきっかけは「え、オスカー俳優なのにこんなアクション映画出るの?」と話題になったリーアムニーソンの「96時間」でしょう。


それ以降、ビッグ俳優がアクションのプロと組んでかなり本格的な「B級に見せかけた超A級映画」を作ってきました。


僕も大好きなシリーズです。


そのなかにあっていまひとつ話題にならない「エンド・オブ・ホワイトハウス」。


理由はおそらく「そもそもアクション映画に出てるジェラルド・バトラー主演だから話題にならない」点と、「B級映画に見せかけた、超B級映画」だからじゃないでしょうか笑


でもね、それで良くない?(唐突なタメ口)


「俺の今日の心の傷は、B級映画でしか癒やせない」なんて日もあるじゃないですか?


そんな日はセガールやヴァンダムに泣きついてもいいじゃないですか?


この《エンド・オブ・ホワイトハウス》もまた、そうした男達の心の傷を埋めるための映画なんですよ。知らんけど。


日本中の女子がタピオカで心の傷を慰めるのなら、僕たちはジェラルド・バトラーに抱かれて眠ろう、今日はそんなお話です(もちろん違います)。

 

映画のストーリー


ホワイトハウスが襲撃されて、大統領が人質になったから助けに行く映画です。おしまい。


いや、でも本当にこのまんまの映画なんですよね。


一応途中で「妻を亡くした話」とか「大統領の子どもが何処に行ったか分からん」とかサイドストーリーもあるんですけど、まぁそんなものはそのうち解決しますから(暴論)。


見応えとしては「いかにしてホワイトハウスが制圧されるか」と「いかにジェラルド・バトラーが無双して敵を全滅させるか」を楽しむ映画ですから。


国際的事情なんか知らなくても楽しめます。


ただ他の映画との違いとしては、テロリストがイスラム系とかロシア系というお馴染みの方々ではなく「朝鮮半島統一党」みたいな北朝鮮よりの人達だというのが特徴ですね。


アジア人がFBIとかをメッタメタにするって映像はフレッシュでした。

 

映画の良かった点


とにかく「ホワイトハウスの制圧」シーンはお世辞でなく100点です。


いや、そりゃ「どこにこんな武器隠してたんだよ」とかそういうツッコミはありますよ。


でもそうじゃなくって、かなり徹底的に民間人も軍人も殺害しまくる映像ってかなり衝撃的でした。


人を撃ち殺すシーンに対しての遠慮がなく、こちらが不快感を感じるくらいにとにかく人が死にます。


それを逃げずに映像として見せてくるのでこちらも「あいつらだけは絶対に許さん!」となるわけですね。


監督のアントニー・フークアさんはこの翌年に《イコライザー》を撮るのですが、イコライザーはけっこう“スタイリッシュな暴力”だったのに対し、エンド・オブ・ホワイトハウスはかなり凄惨は暴力。


この映画のニュアンスに対してとても正しい姿勢だったと思います。

 

映画の不満点


褒めといてなんなんですが、最初のホワイトハウス制圧シーンがピークであとは結構グダグダなんですよ笑


いくらなんでも無茶だろう!みたいなシーンの連続がインフレしていって、最終的に「よっしゃ、タイマンだやろうぜ!」みたいなノリというか。


それでいいのかよテロリストって感じはあってですね。


でもそんなのいいじゃないですか。


これ以上の出来を期待する方が悪いんですよ(ハッキリ)。

 

ポスターの感想


ポスターの点数に95点という高得点をつけてます。


これはですね。ポスターのビジュアルの完成度が高いというわけではありません。

 

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むしろ低いと言ってもいいでしょう笑


でも映画に対してのポスターとしては完璧に近いと思うんですよ。


これらのポスターを観ても「こ……これはアカデミー狙えるんでは?!」なんて誰も思わないでしょう。


「ほんほん、ホワイトハウスが陥落する。こいつは楽しそうだぜ!」っていうノリ。


それを過剰にもせず、引きすぎもせず非常に正しく伝えています。


このポスターを観たときの印象と、映画の内容の面白さのバランスが大変素晴らしいと思うんですよね。


映画ポスターとしては、これはもう文句無しでしょう。


すばらしいです。

 

まとめ


これはなかなか上質なB級映画が誕生したなと嬉しく思います。


どこからどう観てもB級映画


それを面白いと思うかどうかは人それぞれなのですが、僕は非常に好ましい映画だなと思いますよ。


適度な映画、適度なポスター、そして適度に楽しみたい気分の観客。


これってとてもビジネスとエンタメとして正しいですよね。


もうじきスターウォーズなんかも公開されますけど、スターウォーズなんかはビジネスの方が実際の映画の内容をはるかに超えてしまったと思うんですよ。


いや、もちろんエピソード9には期待はしますけど。。。


B級映画だって、扱い方さえ合ってればどんな一流映画よりも楽しめるぞというのが分かりました。


それでは、また。

 

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