映画のように平面デザイン

年間200本映画を観る地方グラフィックデザイナーが、色んなものを平面デザインでとらえてみます

ターミネーター 《ここから始まったシュワとターミネーター》

映画の点数…75点
ポスターの点数…85点

 

ここから始まった


こんにちは、グラフィックデザイナーのピースマイルです。


今回取り上げる映画はターミネーターです。


映画の概要の説明は一切必要ないでしょう。


キャメロンとシュワのあの映画です。

ダダンダンダダン♪です。


2019年、まさかの正統な続編の決定が発表されました。


シュワとリンダ・ハミルトンも続投が決定しており、どうなることやらと期待半分不安半分。。


いや失礼、期待少々不安ビンビンで震えながら公開を待っているとことです。


そんな続編の公開前に、順良くシリーズを振り返っていこうかと思っており、とりあえず今回は記念すべき第1作目を鑑賞しました。

 

映画の感想


正直に言いますと、今見なおすと「あ、けっこう良くない点もあるな」という印象。


そりゃ当初はB級映画の予算で作られた映画なので多少の粗は仕方ないんですけどね。


例えば、やたらと叙情的な音楽がずっと鳴っているのが気になったり。


カイル役の彼が思っていたよりも役者としての魅力に欠けていたり。


映像的にもいかにも80sな雰囲気がムンムンしてて、やたらにキラキラとボケたエフェクトがかかっていたり。


ハッキリ言っちゃうと、「一本の映画」としては及第点だとは思うけど傑作では無いなと今は思います。


この映画の魅力はそこではなくシュワちゃんターミネーターという一点に絞られるのではないでしょうか。


【得体の知れないロボットが、どこまでもどこまでも追いかけてくる】という単純なストーリーに絞り、その追いかけてくるのがシュワちゃんだったらそりゃあ怖いってもんですよね。


この単純化こそが成功のキモであって、こんなこと言いたくありませんが3以降に失敗作が続いたのは話の複雑さを増したからだと思います。

 

ポスターの感想


映画の内容はすべての人が知っているとして、ポスターの感想を掘り下げていきます。
とてもシンプルなポスターですが。。。なるほど、実は計算されている。。。

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まず見たまんまですが、シュワちゃん一人しかポスターに載っていません。


カイルやサラなどはポスター内には登場させず、あくまでも「主役はターミネーターだからね」という宣言をしています。


この当時まだ無名にも近いシュワちゃんでしたので、ポスター一面で集客できるほどの人物ではなかったと思われますが、それでもこのポスターにしたというのは英断だったかなと思います。

 

シュワと銃器


僕は日本人なので銃器は嫌いですが、映画で見る分にはオーケー。


特にシュワと銃器という、もはやそれだけでエンタメになるという組み合わせなわけですが、それは本作のポスターでも当然採用されています。


ショットガンなどの派手な銃器でなく、あえてハンドガンにしたのは何故でしょうか。


おそらく、大きめの銃器を持ってしまうとそちらに目がいってしまい、ターミネーターの恐ろしさが目立たなくなるからではないでしょうか。


シュワの圧倒的な存在感だけですでに恐怖は感じますからね。


これで良かったのでしょう。

 

目が見えない

このポスターの特徴はサングラスをしていることです。


当然ながらサングラスなんかしていたら表情が分かりにくくなっちゃうんですけど、逆に言えばその分何を考えているのか分からない恐怖感があります。


さらにサングラスから怪しげな赤い光が見えています。


これによって「人では無い感」がすぐに分かりますね。


サングラスというアイテムひとつで「会話ができない相手である」こと「人ではない」こと「正体不明」なことなど、色んな情報が効率よく詰め込まれてます。


ターミネーターといえばサングラスというのはもはや常識ですが、「広告する」という観点から見ても重要なアイテムなんですね。

 

ロゴまわり


ロゴや文字まわりのデザインは正直古くささを感じますね。


このあたりがいかにも80sな雰囲気です。


近未来の話でもあるターミネーターですが、映画においては言うまでもなくその当時の最高の技術の結晶によって作られた映画であって。


特にターミネーター2のCG処理なんかは一種の革命だったわけですからね。
ターミネーター2からたった3年でジュラシックパーク、5年でタイタニックが制作されていると考えると技術の飛躍の恐ろしさを感じます)


ロゴやフォントが古く感じるのも「その当時一番新しいもの」を採用するのでどうしても時代と共に古くさくなるのはしょうがないのかなとは思います。

 

まとめ


最新作がどうなるかはもはや神のみぞ知るとして、よく考えたらそもそもターミネーターB級映画としてスタートしたわけですから。


あまり構えすぎずに、楽しく鑑賞するくらいが正しい姿勢なのかも知れません。


特に今年は年末にスターウォーズという大ボスが控えているので、その影に隠れてターミネーターがどのような評価を受けるのかも楽しみです。


それにしても今年も色々な作品のリメイクやリバイバルが活発で、その度に一喜一憂している感じです。


このあたりでスカーーーーっとした新作映画を観てみたいものですが。。。


今週にはタランティーノの新作が公開されますので、とりあえずそれに期待ですかね。


それでは、また。

 

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