デビルマン 《もはや伝説。しかしポスターは…》
映画の点数…3点
ポスターの点数…75点
伝説の映画
こんにちは、グラフィックデザイナーのピースマイルです。
今回取り上げる映画は《デビルマン》2004 です。
永井豪原作マンガの実写化作品。
ただし映画ファンには別の意味で広く知られた伝説の映画です。
映画ファンとは愚かな生き物で、絶品の最高級フレンチを食べたい時もあれば、B級どころかC級スナック焼きそばのような作品を好んで鑑賞する日もあります。
一番苦手なのは「栄養があるんだか無いんだか、味があるのか無いのか分からない」ような作品。
しかしさらにその奥には「これはもはや食べ物なのかも怪しいぞ!」という珍品に巡り会う日も時々あります。
つまり「映画と呼んでいいのかすら怪しいレベル」の一作ですね。
《デビルマン》はまさにその代表格の映画で、数多の映画ファンを呼び寄せては「ほほう、これは噂に違わぬ一品じゃて」とよく分からない口調でテイスティングを繰り返す有様です。
僕もまさにその一人ではあって、どれどれ、相手に不足はないぞと意気揚々と挑んだわけでございます。
久しぶりの鑑賞でしたが、いやはや、その味に衰えはまったくみられずまだまだ伝説は続く予感をビンビンに感じた次第です。
映画の感想
一応この映画には3点をつけました。
内訳としては
「主人公が高校生だけどプジョーのオープンカーに乗っている(僕はプジョーが好き)」
「女子高生達がたまにパンチラしそうになる(でもギリギリ見えない、多分)」
「未来のスーパースター、染谷将太君が出ている(今回初めて気付いた)」
以上です。
きっちり正確に3点でしたね。
あとは全部良くなかったです。
「悪い映画」ではない
3点という点数をつけときながらあれですが、決して悪い映画ではないんです。
「悪い映画」とは《少林少女》とか《ギャラクシー街道》とか《スタンドバイミー ドラえもん》とか「観ている人をゴリッゴリに怒らせ不快にさせる作品」のことであって。
デビルマンはそんな作品ではないんです。
別に怒りなどわいてこないし、なんなら穏やかな気持ちで鑑賞することだって可能です。
特に気持ちが上がったり下がったりすることもなく、春風のような心地よさすら感じました。
なにせ「起こっていること全てがどうでもいい」タイプの映画なので、70億人くらい人が死んだ気がしますが何も思わないんですよね。
天使とか悪魔とかが出てきていた気もしますが、なんかよく分からなかったしゴメンナサイ、あんまり話も聞いてなかった気もします。
でも大丈夫、聞いていてもいなくても、演技が全員ファンタスティックに崩壊しているので「ああ、これは全部演技なんだね」ってのが分かるから。
演技だと分かっている以上、地球が崩壊したって別に関係ないじゃないですか。
だから安心して観ていることが出来るんです。
うん、別に褒めてないよ。
一方その頃ポスターは
地球以上に大きな崩壊をしているデビルマンムービー。
そんな映画ですがわずかな希望を残していました。
それは映画ポスター。
ここまでひどい映画であるにも関わらず、影響ポスターはというと。
あれ。
意外とカッコイイぞ。
少なくとも「ちゃんとしている」のは分かります。
マンガ原作の実写化だとよく「そんな奴現実世界にいねぇだろ。。」というコスプレになることが多いのですが(ハガレンとか)デビルマンはそんなことありません。
ちゃんと現代のCGの力でデビルマンを復活させようという意志は感じます。
キャッチコピーとかはもうひどいもんなのでサラッとスルーしますが、このポスターだけ観るなら「もしかしたらワンチャン楽しい可能性あんぞこれ!」とまでは思わせることができますね。
まぁその願いは叶うことはございませんでしたが、それができているだけ大したものです。
例えばガッチャマンとかはポスターの時点で「これはマズイな」という予感はあったのですが、キャシャーンは「あれ、これはまだ可能性が残されているぞ」と思えるじゃないですか。
君はヒーローを信じるか
一言で言えば、作り手側がどれだけヒーローを信じているかが大事なわけです。
キャシャーンやデビルマンは、作り手達がヒーローの存在を信じて作ったと思うんですよ。
一方のガッチャマンからはそれを感じない。
その姿勢がポスターにも現れている、と考えるのは考えすぎですか?
どうなんですか?笑
まとめ
あらためて鑑賞するとやっぱりすごい映画だったと思います。
とはいえですね、ポスターにはわずかに可能性を感じた。
僕はそう思いますよ。
もうそれでいいじゃないですか。
どんな奴にもいいところはあるって昔聞いたことあるよ。
デビルマンだってそうさ。
ポスターは良かった。
この思い出を頼りに、そろそろデビルマンをネタとして記憶するのは辞めにしようと思います。
それでは、また。
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