アナと雪の女王 《つまるところ、歌》
映画の点数…95点
ポスターの点数…40点(日本語版)
結局は歌
こんにちは、グラフィックデザイナーのピースマイルです。
今回取り上げる映画は《アナと雪の女王》です。
今月にはシリーズ2作目の公開が迫っております。
1作目は記録的ヒット、そしてヒット以上に社会現象となり今では「映画界におけるクラシック」と言ってもいいくらいの作品でしょう。
最初に結論を言ってしまえば「作品のクオリティが完璧とは言わないが、そんなことよりも楽曲のレベルが突き抜けすぎている」という映画だと思います。
「脚本がダメだから傑作とは言えない!!」と主張される方の意見も否定しませんが、僕自身は「ミュージカル映画なのだから、歌が良いのであればその他のことはあまり気にしない」という感じです。
何よりも映画公開時、イディナ・メンゼルのLet it goがの歌唱シーンであまりの楽曲の圧力に後ろのシートに押さえつけられるような気さえしたんですよね。
あの衝撃が忘れられないし、どんなに映画の文句が出ようとも「でも俺、あの時信じられないくらい感動したもんな」という記憶があるので。
やっぱりこの映画は大好きな一本ですね。
楽曲という部分を除けば一番好きなディズニー映画はラプンツェルです。
映画の概要
もはや誰しもが知っている話でしょうから映画のストーリーラインなどは省略します。
この映画が記録的ヒットになっていったのは、とにかく楽曲の異常なレベルにあったと思います。
Let it beが出来上がったあと、あまりの楽曲の凄さに映画の脚本やエルサのキャラクター自体が変わったというのは有名な話ですね。
しかもLet it beを除いたとしても3曲〜5曲はかなりのレベルの曲が連発して出てくるという奇跡みたいな作品です。
となると、映画自体が楽曲に合わせてバランスを変化させたというのはある意味仕方ないし、結果的には成功だったのだとは思います。
主にエルサやハンスのキャラクターが変化したことで脚本に多少無理がきたのかなと。
なので後半に行くにつれ映画自体の印象がけっこうボケだすのですが、それにしてはなんとかまとめあげていると僕は思ってます。
ポスターの感想
記録的ヒットとなった本作ですが、映画公開時は特に騒がれていたわけではないと記憶しています。
公開から一週間、二週間たつごとに話題が話題を呼んだ理想的なヒットになった気がします。
このあたりの現象は「君の名は」のヒットの仕方に近いですね。
どちらも楽曲に恵まれ、徐々に観客数を伸ばした映画です。
ところでこの映画のポスターはどうだったか。
うーん。
改めてみても「なんだかよく分からない」ポスターですね。
ここまで有名な作品なので皆さんは誰が誰なのかご存じでしょうが、もし仮に「はじめてこのポスターを観た場合」で考えてみてください。
あんまり面白くなさそうじゃないですか笑?
タイトルに「雪の女王」とあるので、おそらく画面上部にいるのが雪の女王なのでしょう。
そして中央下部にいる人物と姉妹なのでしょう。キャッチコピーに姉とありますので。
あとはディズニーらしい雪だるまの生き物と、木こりみたいな男性がいます。
背景にはそれぞれの城があります。
お終いです。
これじゃちょっと、興味が沸かないと思うんですよ。
キャッチコピーの「凍った世界を救うのは真実の愛」とありますが、これじゃいまいち何のことか分かりません。
せめて「エルサが世界を凍らせた」という情報は伝えるべきでしょう。
ポスターを観る時点では、エルサをヒロインともヴィランとも思えるような作りにしていた方が映画への興味も高まると思われます。
あとクリストフには申し訳ないけどポスターからは消えてもらった方がいいでしょう。
あくまでも「アナとエルサが向き合う」という構図にした方がストーリーに入り込みやすいです。
中途半端な画面の分割でなく、二人が対立するようなポスターでも良かったと思います。
2作目のポスター
では2作目のポスターはどうでしょうか。
こちら英語版。
エルサとアナが背中合わせで森の中にいるようです。
どうやら雪は解けており、地面には落ち葉が目立ちますね。
このポスターから感じるのは、エルサは前向きな姿勢で未来を見ている。
アナは対照的に後ろめたく何か悩んでいるような雰囲気です。
日本語版ポスター
ですが、日本語版ポスターでは意味合いがかなり変わってきます。
アナとエルサが全く同じポージングで同じ方向を向いて歩いています。
二人の意志は一致しており、団結して前に向かっていくような印象です。
これはどういうことでしょうか?
まだ映画を観ていないので、どちらのポスターが映画の内容に相応しいのかは判断がつきません。
ただしこの時点で僕が好きなポスターは日本語版ポスターですね。
前作でアナとエルサは真の姉妹に戻れたので、2作目では協力して進んでいってもらいたいと思うからです。
このあたりは実際に映画を観てから考えてみましょう。
まとめ
かなりハードルが高くなりすぎた二作目までもう少し。
水準点を超えてくれるところまでは期待したいですが、あまりにも一作目が奇跡的な作品だった故のハードルです。
もう一度くらい一作目を復習するとして、二作目を楽しみに待ちたいと思いますよ。
それでは、また。
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