映画のように平面デザイン

年間200本映画を観る地方グラフィックデザイナーが、色んなものを平面デザインでとらえてみます

ミスターガラス 《こうなるかな、と思ったらこうなった映画》

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映画の点数…75点
ポスターの点数…85点

 

20年におよぶ三部作


こんにちは、グラフィックデザイナーのピースマイルです。


今回取り上げる映画は《ミスターガラス》です。


シャマラン監督のアンブレイカブル》《スプリット》に続く3部作にして一応最後の作品になります。


アンブレイカブル以来となるブルース・ウィルスやサムエル・ジャクソンが再登場。


特殊能力を持つ【ヒーロー】達の結末を描きます。


シャマラン監督は、好きとか嫌いは置いておいて、「独特」としか形容しようのない不思議なテンポの映画が持ち味です。


もちろん僕は「好き」な部類で、全作とは言いませんがけっこう多くの作品を観ていると思います。


そのなかにおいて「ミスターガラス」はというと。。。。


うーーーーん!もうちょっと凄いのを期待しちゃったな!ってところです。

 

 

映画のストーリー


アベンジャーズみたいに「当たり前に超人がいる世界」ではなくて、誰にも知られないところで少しだけ存在している超人達を描いています。


精神病棟に「治療」のために閉じ込められた超人達は、自分の能力をネガティブに思い悩みます。


三部作の最後となる今作は、超人達の自己肯定やカムアウトが描かれていたりして近年の社会情勢も踏まえた上での映画になっています。

 

映画の良かった点


映画の基本的なストーリーはよく出来ていたと思います。


それぞれの超人達に対して、一応の決着がつくように作られています。


超人達の活躍だけでなく、今まで彼らを支えてきた人物達も再登場するなどファンサービス的要素もしっかりしています。


精神病棟での「治療」のシーンは、登場人物達だけでなく観ているこちら側も「あれ、もしかして超人なんていないのかも知れない」というくらいグラグラ揺さぶりをかけてきます。


そしてシャマラン映画といえば「最後のどんでん返し」ですが、今作もちゃんと用意されていました。


そのどんでん返しこそが今作のテーマそのものに通じているので、見終わって初めて「こういう映画だったのか」と理解することが出来ます。

 

映画の不満点


贅沢な言い方かも知れませんが、思ったよりも良く出来ていてちょっと拍子抜けしました。


物語全体に大きな起伏がないように感じられ、映画を見る前に予想していたような展開のままに進んでいったような感じがしたんですね。


別に「もっとたくさん人を殺せ!」とか言うつもりはないのですが、この映画は病室で細々しているシーンが多いです。


せめて最初の方でキャラクター紹介時に大暴れしてくれるとかあってくれたら良かったのかなとは思うんですが。


物語の結末が「ああいう結果」ということには納得してるので、だったら他の箇所で見せ場が欲しかったかなってところです。

 

ポスターの感想


ポスターは非常にカッコ良いものと、普通のものがあります。


まず良く見かけたポスター。

 

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こっちはまぁ普通っちゃ普通。


キャラクターが色分けされていて見た目としてはスッキリしています。


とはいえ特に秀でた点があるとも言いがたく、ある意味映画と同じようなテンションというか。


もう一案のポスターの方がはるかにカッコイイですね。

 

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こちらのポスターでは影を利用して「人間の姿」と「超人の姿」を描き分けています。


この場合あくまでも超人の方が影になっているのがポイントですね。


「本当に超人は存在するのか、ただの幻想なのか」ということを描いた映画のポスターとしてビジュアルがマッチしています。


先ほどと同様にキャラクターごとに色分けし個性を演出しています。


ビジュアルとしても良し、映画ポスターとしても機能しているいいポスターじゃないでしょうか。

 

まとめ


簡単ではありましたがミスターガラスのご紹介でした。


この映画は是非とも「アンブレイカブル」→「スプリット」と並べてご覧になってください。


「傑作映画だ!」とまでは言いませんが、ほどよい良作達だと思っています。


それでは、また。

 

 

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