映画のように平面デザイン

年間200本映画を観る地方グラフィックデザイナーが、色んなものを平面デザインでとらえてみます

ミッション・インポッシブル ローグネイション 《未だ最前線の男・トム》

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映画の点数…92点
ポスターの点数…65点

 

世界一カッコイイ男


こんにちは、グラフィックデザイナーのピースマイルです。


今回取り上げる映画は《ミッション・インポッシブル ローグネイション》です。


昨年シリーズ最新作《フォールアウト》が公開されてそちらも最高でしたが、個人的には今回取り上げる《ローグネイション》ミッション・インポッシブルシリーズの最高傑作だと思っています。


全然関係ないですけど、トム・クルーズが出演している映画で一番好きなのはハスラー2です。


ミッション・インポッシブルシリーズに関してはどの作品が一番出来がいいかはあまり重要ではないと思っていて。


「どのトムが一番カッコイイか」とか「どのアクションが好きか」とか「どのバイクが良かった」とか、自分が引っかかったポイントで好き嫌いを決めたらいいと思うんですよ。


僕がローグネイションを最高だと思う理由はバランスの良さです。


アクションのレベルの高さ、敵キャラの凶悪さ、そしてトム・クルーズの格好良さがトップレベルだったのがローグネイションではないでしょうか。


トム・クルーズは撮影時点で50歳を超えていますからね。。。


確かに30~40代の頃に、「もうトムクルーズはいいよ」という飽きられた時期はあると思うんです。


でもブームが去って飽きられただけであって、トムクルーズ自身はいつだってハイパフォーマンスな男だったわけで。


そして今また60手前にしてアクションシーンの最前線にいるのですから。


ジョン・ウィックとして大暴れしているキアヌ・リーブスといい、呆れるくらいカッコイイ男というのは観ていて笑ってしまいます。

 

映画のストーリー


もしミッション・インポッシブルを観たことがないという人がいたら、ストーリー自体はもう大体一緒なんですぐに覚えられます。


大体が「巨大なシンジゲートが登場する」→「味方と思っていた組織にすら狙われる」→「もはや俺たちだけでシンジゲートをやっつけるしかない!」→「愉快な仲間達と敵の組織に忍び込んだりバイクか車で逃げたりする」→「最終的にトムクルーズが勝つ!」

 

これがミッション・インポッシブルの全てでしょう笑


毎回これっちゃこれなんで、飽きるとかそういう問題じゃなくて。


「今回はどんなスパイセットが登場するんだろう」とか「トムがどんな無茶をするんだろう」とかそういう楽しみ方なんですよね。


ただし今作が大好きな理由の一つでもあるのですが、話のオチに関してもう一ひねりしてあります。

 

映画の良かった点


実は映画を見始めて5分でけっこう不安になったんですよ。


映画のアバンタイトル(映画冒頭のワンアクションシーン)で颯爽とトムクルーズが登場するのは良かったのですが、そのあとすぐに「飛行機しがみつきシーン」になるんですよね。

 

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このシーンが一番CMやポスターで使われていた見せ場です。


つまり「この映画一番のお薦めポイント」とも言えるわけで、冒頭5分でそのシーンがきちゃうと「え、ここがピークって事はここから映画のテンションは下がるのでは??」と不安になったんですよ。


ですがそんな不安を感じた僕がバカヤローでしたね。


そこから上質なアクションシーンは何度も何度も展開されますし、そのいずれもがフレッシュな演出に溢れています。


この映画にも一応ヒロインにあたる人物がいるのですが、ラブロマンス方向のシーンは極力削って「お前達が欲しがっている美味しいところの組み合わせ」シーンが盛り盛りなんですね。


ジョン・ウィックシリーズが「物語の部分を削ってでもアクションシーンを増やす」という方向のサービス精神だったのに対し、ミッション・インポッシブルはアクションシーンに加えて【スパイものとしての魅力】もあります。


一本の映画としての完成度、満足度が高くなるのは当然だと思います。

 

ラストシーン


オチの展開は伏せますが、今回の映画の大好きなポイントはラストシーンにあります。


最後はもちろん「敵をやっつける」場面なわけですが、ここがもう最高。


大体こういう映画のオチは、主人公が敵を殴ってやっつける、もしくは銃で華麗にやっつけるというのが多いですよね。


もちろんそういう映画は大好きですし、それはそれでいいんです。


ですがミッション・インポッシブルに関しては、あくまでチームで動いています。


今作のラストは、チームの連携を活かして敵をやっつけるんですね。


その時の敵の悔しそうな顔ときたらもう。


まぁ気分の良かったことよ。


「いつ打ち合わせしたんだよ笑」とか「どこで調達したんだよ笑」とかいうツッコミは当然あります。


でもあえて言いましょう。


そんなこと、どうでも良くない?


だってカッコイイんだから!

 

ポスターの点数


先ほども触れましたが、映画の冒頭シーンをそのままポスターにしています。

 

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ただしこのポスターに関しては注意すべき点があって。


それは「本当にトムクルーズが飛行機にしがみついているってのを知っているか?」ということです。


そう、このアクションシーン、トムクルーズは本当に飛行機にしがみついて離陸させて撮影してるんですよね(ハーネスは当然ついてますが)。


そのトムのアクションバカっぷり。


というかハッキリとクレイジーな考え方。


映画のアクションシーンは自分で演じることに強すぎるこだわりを持っていることを知っているからこそ、僕たちはさらにトムクルーズに惚れ直すんですよね。


ですが、そのことを知らずに観ると(CGでしょ)としか思わないかも知れません。


すべての人間に「これは実際にトムクルーズが飛行機にしがみついてですね~」と説明するわけにはいきません。


むしろ観客は「気軽な気持ちで観れる」ことをミッション・インポッシブルに求めている可能性もあるわけです。


そんな方にまでトムクルーズの意気込みを押しつけるのも間違っているでしょう。

 

デザイン面


それはそうと、ポスターは素直にカッコイイデザインです。


画面の傾きに沿ってタイトルも傾いているのですが、シンプルなアイデアですがこの映画のテンションに合っています。


別に洗練されたグラフィックをファンは求めていないでしょうから、まずは映画の雰囲気を優先するのは当然だったと思います。

 

別案


こっちはよりシリアスなポスターですね。

 

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誰一人目線が合っておらず、表情からも感情が伝わってきません。


ある意味クラシックなポスターデザインでビジュアルとしては好みなのですが、映画の魅力を伝えるという点においては今ひとつ機能していないようにも思います。

 

まとめ


今のところ最高傑作だと思うミッション・インポッシブル ローグネイション。


今後トムはトップガンの新作を撮るらしいのですが、それはどうなるんでしょうね笑


なんというか、トムクルーズとスタローンは「いい映画でも悪い映画でも手当たり次第手をつける」という点がむしろ魅力になっているなと思います。


トムクルーズがいくら地球最高にカッコイイからって、駄作も山ほどあるわけですよ。


でもそういう姿勢も好きだなぁと改めて思ったり。


もはや「どんな映画でも一応目を通すから、どんどん出てくれ」という気持ちですよ。


それでは、また。

 

 

 

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