ウルヴァリン 1+2 《もはや伝統芸。期待させといて鮮やかに裏切る》
映画の点数…ウルヴァリン X-MEN ZERO 60点
ウルヴァリン SAMURAI 30点
ポスターの点数…合わせて20点
ウルヴァリンシリーズについて
X-MENの最新作《ダークフェニックス》が絶賛??公開中ということで、今回取り上げる映画はこちら。
X-MENのスピンオフシリーズとも言えるウルヴァリンシリーズ。
といいつつも、そのウルヴァリンシリーズの中ですらパート1とパート2で矛盾が普通にあるなど、特に綿密に作る気はないらしく。
それぞれ独立した映画と言っても良さそうです。
(といいつつ、平気で以前に出てきたキャラとか出すんだよなぁ。。)
個人的なキブンとしては、X-MENはパート1、パート2までグッと盛り上げておいてパート3で見事に台無しにしたと思っていて。
なのでウルヴァリンも特に期待はしてなかったわけです。
ですがなんということでしょう。
ある意味で完全に僕の期待通りな方向にブン回した映画でしたよ。
今回はパート3の「ローガン」は入れずに、パート1と2のみのお話です。
パート3に関しては別でやりたかったので。
ウルヴァリン X-MEN ZEROについて
映画冒頭、ローガンが大人になるまでを手際よく見せていくのですが。。。。これがかなり良い!
今までのX-MENシリーズとは一線を画すスピード感とルックス。
こりゃ普通に映画として楽しそうだと期待した15分。
はい、そこから先は基本的に駄目でした。
本当に同じ人が映画を撮っているのか疑うほどに映画のテンションが失速。
体感時間で言うと、映画の1時間30分は「何かを探す」シーンの繰り返しです。
ウルヴァリンを探す→ビクターを探す→ファットなボクサーを探す→ポーカーが強い人を探す→ストライカーを探す・・・・・などなど。
とにかく「Aを探すためにBを探す」いみたいなミッションの繰り返しで「これって自分探しの旅かなんかだったっけ?」と考えてしまうのですが、まぁ確かに自分探しではあるのでセーフ、いやアウト。
最終的には「恋人は見つけたけど、記憶無くなっちゃっておしまい」というオチに。
僕はどんな感情を画面にぶつければ良いのか。
終わってみれば驚くほど何も記憶に残らない映画でした。
とはいえ、今までのX-MENシリーズにおける「ヒーロー映画にしてはアクションがなんかしょぼい」という弱点はこの作品で見事にクリアできたかなと思っていて。
少なくともキャラクターが暴れ始めたら退屈はしないんですよね。
それだけで十分娯楽としては楽しめました。
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ウルヴァリン SAMURAIについて
SAMURAI公開までに、 「ファーストジェネレーション」というシリーズ最高傑作を生み出したX-MEN。
これは完全に期待出来るかと思いきや。。。
台無し。
X-MENの本当に悪いクセなのですが、「お。いい感じになってきたぞ!」と思ったらそれを必ず台無しにしちゃうんですよね。
どうなってるんですか責任者の方。
今作に関しては完全にネタ映画化しちゃってて。
珍映画として楽しむのであれば70点くらいはですが(それでも70点だけど)、普通に映画として評価するなら30点くらいかと。
配点は、ウルヴァリンの筋肉15点、ヒロインのTAOさんが綺麗でドキドキしたので14点。
あとは色々と合わせて1点です。
もう、「日本の描写がおかしいじゃないか!!」ということにはツッコミません。
それを言い出すと0点になってしまいます。
そうじゃなくても単純にストーリーがめっちゃくちゃです。
誰が何を考えて行動しているのか全然分からない。
みんな行き当たりばったりに行動を始め、命を狙ったり狙われたり、逃げたり追っかけたり。
最終的に「ふはははは!実はすべて私の作戦だったのじゃぁ!」みたいな展開っぽくしてあるのですが「だったらもっと手際よく出来ただろうが!バカ!」としか思えなくて。
言い方は悪いけど、お前がグダグダしている間に可愛い孫娘がミュータントと恋に落ちてセックスまでしてるからね。
そこまで計画通りだったのなら何も言わんよ。
とまぁ、言いたいことは山ほどあるけど、よく考えたら別にそこまで文句言うほど期待もしていなかったのでオールオッケー、クールにいこう。
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ポスターの感想
以上のように、実に不幸な運命をたどるウルヴァリンシリーズ。
ポスターに関しても全く同様です。
ストーリーがペラペラなのは制作側も自覚しているということなのでしょうか。
とにかく「ウルヴァリンの筋肉推し」という作戦に出ました。
うーーん。。。
それは違うんじゃないですかね。。。?
筋肉推しは分が悪い
筋肉推しとするならば、映画内ではヒュージャックマンがCG無しのアクションでガンガンに魅せる内容でないと駄目でしょう。
少なくともX-MENはそういう映画ではありません。
ヒュージャックマンが悪いのではなく、映画を撮る側の問題です。
筋肉を活かした撮り方じゃないし、ヒュージャックマンが勿体ないですよ。
例えばトムクルーズのような自らの肉体をバキバキに使ったアクションを映画に取り入れているというのであれば全然いいんですけどね。
筋肉は既に溢れかえった世界
次に、すでにこの映画の公開の段階で2013年だということ。
映画シリーズがスタートした2000年ならまだしも、2013年です。
観客はすでにアベンジャーズやDCヒーローズの存在を知ってしまってるんですよ。
いくらウルヴァリンがヒーロー達のパイセンとはいえさすがに分が悪いです。
キャプテンアメリカを中心に「うほっ!いい男!」達はすでにたくさんいる世界なのです(何言ってるんだろう)。
その世界で今更筋肉勝負ポスターでは勝ち目がないでしょう。
ヒーローが乱立した2000年代、残念ながらポスターのセンスはX-MENは進化し損なってしまいました。
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まとめ
ファーストジェネレーションという傑作を生み出しながらも、どうにも調子を上げていけないウルヴァリン、もといX-MENシリーズ。
そんな安定感のなさこそが今では愛おしいのですが、今後どのような運命を辿るのか、ポスターはどうなっていくのか。
また別記事でアップしたいと思います。
それでは、また。
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